2025年4月27日「神の家族」木下淳夫 師

タイトル神の家族
聖書エペソ2:14~19
説教者木下淳夫師

今日は、OM日本の宣教師の方が来てくださっています。このように、世界中の人が同じ神様を礼拝していることを、実際に経験できることは、私たちにも大きな恵みです。今日は、このように、イエス様を信じた人たちが、みんな神の家族の一員になれていることを、みことばの約束を通して再確認して、一人ひとりが神の家族の一員として、成長させていただきたいと願っています。

エペソ人への手紙2章14~19節

14 キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、

15 ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です。敵意とは、さまざまの規定から成り立っている戒めの律法なのです。このことは、二つのものをご自身において新しいひとりの人に造り上げて、平和を実現するためであり、

16 また、両者を一つのからだとして、十字架によって神と和解させるためなのです。敵意は十字架によって葬り去られました。

17 それからキリストは来られて、遠くにいたあなたがたに平和を宣べ、近くにいた人たちにも平和を宣べられました。

18 私たちは、このキリストによって、両者ともに一つの御霊において、父のみもとに近づくことができるのです。

19 こういうわけで、あなたがたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、今は聖徒たちと同じ国民であり、神の家族なのです。

(新改訳第三版)

 人々の間には違いがあり、その違いが争いを生みます。価値観の違いや、宗教間の違い、世代間や男女間、さまざまな違いから争いが生じます。このような争いは、人間の間だけではなく、霊の世界においても起こっています。つまり、神様と悪魔との間の争いです。そして、この霊における争いは、地上の人間にも影響を与え、神の民と悪魔の民との対立を生みだしています。神の民と言うのは、神様が最初にお選びになったイスラエルの民です。そして、悪魔の民というのは、神の民以外のすべての民です。

 というのは、この地上はアダムが罪を犯したことによって、悪魔が支配するようになったからです。その結果、この地上のすべての民は悪魔の支配下に置かれ、人間もすべて悪魔に従う民となっていました。そのような中で、神様は一方的な恵みにより、アブラハムをお選びになり、アブラハムの子孫をご自身の民として、この世から取り分けられました。それが神の民イスラエル民族です。イスラエル民族が、他の民族と大きく異なっているのは、神様からの契約を、人間の言葉で与えられていることです。それが律法です。このように、イスラエル民族を神の民としている律法ですが、律法を持たない異邦人にとっては、敵意を抱く象徴になっていました。

 このように、イスラエル民族と、異邦人の間には、隔ての壁があり、お互いが敵対するようになりました。しかし、イエス様は、この隔ての壁を打ち壊して、二つのものを一つにしてくださいました。イエス様は、律法を全うしたうえで、イスラエルも異邦人も関係なく、すべての人の罪を背負って十字架で命を捨て、墓に葬られることによって、すべての人の罪を葬り去ってくださいました。

 今までイスラエルは、律法によって神の民として選ばれていました。しかし、イエス様は、ご自身の十字架によって、神の民と異邦人の間にあった隔ての壁を打ち壊し、すべての敵意を廃棄し、イエス様を信じるすべての人に、恵みによって神様の子どもとなる特権を与えてくださいました。イエス様こそ、私たちの平和です。イエス様は、人間同士の間に平和をもたらしてくださるだけではなく、本来、神様に敵対していたために神様の御怒りを受けなければならない私たちにも、神様との和解を与えてくださいました。

 この恵みによって、イエス様を信じる人は、国籍も性別も年齢も関係なく、だれもが神様の子どもととされ、みんなが同じ神の国に所属する者、神の家族とされています。

エペソ人への手紙2章19節

こういうわけで、あなたがたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、今は聖徒たちと同じ国民であり、神の家族なのです。

(新改訳第三版)

今日、いろいろな国の方が、一緒に神様を礼拝しています。言葉はわからないかもしれませんが、それでも同じ神の家族として、互いに受け入れあい、助け合い、一緒に神様を賛美しています。

私たちは、だれもが平和を求めています。それなのに、人間は人との違いを見つけて、敵意をもってしまいます。そのために、人間同士、国同士で争いが絶えません。しかし、私たちがお互いの違いを見つけても、その違いに敵意を持たなければ、それは争いを引き起こす隔ての壁になることはありません。神の民と異邦人と言う、霊的な大きな壁を打ち壊してくださったイエス様は、この世のあらゆる隔ての壁も打ち壊してくださるお方です。私たちがイエス様の十字架によってすべての罪が赦され、神様の子どもにしていただき、神の家族に加えていただいたことを覚えましょう。このような大きな恵みを与えてくださったイエス様は、この世のあらゆる争いにおいても、その敵意を廃棄してくださいます。

イエス様は、ご自身を救い主と信じるすべての人に、平和を与えてくださるお方です。もしも人との違いを見て、敵意を感じることがあるのなら、自分もイエス様によって、神様に対する敵意すらも赦していただいたことを思い起こしましょう。そして、人との違いばかりに目を向けるのではなく、敵意を廃棄して下ったイエス様の十字架に目を留めましょう。そうするとき、私たちは神様との間に和解を与えられた喜び、神様との平和を持っていることの恵みを感謝して、すべての人との間にも平和を作りだすことができるようになります。一人ひとりが、聖徒たちと同じ国民、神の家族として、イエス様のようにすべての人と平和を作りだす者にしていただきたいと願います。