2023年4月23日「神様が望んでおられること」木下淳夫 師

タイトル神様が望んでおられること
聖書1テサロニケ5:16〜22
説教者木下淳夫師

 今日のテーマは「神様が望んでおられること」です。

 私たちは、神様に対して自分の願いを祈ることが多いのですが、私たちが礼拝している神様は生きておられ、私たちを愛しておられるお方ですから、神様が私たちに望んでおられることもあります。今日は、神様が私たちに望んでおられることをみことばを通して学ばせていただきましょう。

テサロニケ人への手紙第一5章16〜18節

16 いつも喜んでいなさい。

17 絶えず祈りなさい。

18 すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。

(新改訳第三版)

 人は困難な状況になると、喜ぶことができません。テサロニケの教会には、外部からの迫害がありましたから、普通なら喜ぶことはできません。しかし、パウロは「いつも喜んでいなさい」と命じました。

 また、目の前にたくさんの問題があると、焦って自分の力で何とかしようとするのですが、なかなか事態が改善しないことがあると思います。パウロは「絶えず祈りなさい」と、どうすればいいのかわからなくなっている兄弟姉妹に、神様に目を向け、神様により頼むことを命じています。

 そして、悪いことが多い中で、教会内にも不安不満が増えていたと思われますが、パウロは「すべての事について、感謝しなさい」と、命じています。これは、すべてのことは神様のご計画の中にあり、神様はすべてのことを働かせて益としてくださるお方だということを、パウロは知っていたからです。

 さらに、「これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです」と、この命令がなされた理由を説明しています。

 ここで、「キリスト・イエスにあって」と言われていることに注目しましょう。

マタイの福音書5章10〜12節

義のために迫害されている者は幸いです。天の御国はその人たちのものだから。

わたしのために人々があなたがたをののしり、迫害し、ありもしないことで悪口を浴びせるとき、あなたがたは幸いです。

喜びなさい。喜びおどりなさい。天ではあなたがたの報いは大きいから。あなたがたより前にいた預言者たちを、人々はそのように迫害したのです。

(新改訳第三版)

イエス様は、このようにおっしゃいました。パウロは、イエス様を信じて従う信仰のために迫害されている兄弟姉妹に、イエス様が教えてくださった約束によって励まし、イエス様が困難の中でも喜んでおられたように、いつも喜ぶように命じています。

 また、イエス様が十字架の上でも、神様に祈り続けていたように、どんな苦しみの中でも、神様から目を離さないことを、「キリスト・イエスにあって」思い出させています。

 そして、イエス様が一切つぶやくことなく、感謝しておられたように、全てを最善にしてくださる神様に絶対的な信頼を置いて、すべてのことを感謝するように命じています。

テサロニケ人への手紙第一5章19〜22節

19 御霊を消してはなりません。

20 預言をないがしろにしてはいけません。

21 しかし、すべてのことを見分けて、ほんとうに良いものを堅く守りなさい。

22 悪はどんな悪でも避けなさい。

(新改訳第三版)

 パウロは困難な信仰生活を続けていたテサロニケの兄弟姉妹が、愛の行いを続けていたことを称賛していますが、その立派な行いを継続するために、霊的に強められることを願っていました。ですから、肉の力に頼りすぎて、御霊の光を消さないようにと命じています。また、人々から伝えられるうわさや誘惑に惑わされないように、神様から与えられる預言をないがしろにしてはいけないと注意しています。現代では聖書が整えられていますが、当時は聖書が普及していませんでしたから、神様が預言者を通して、みことばを語られることが多かったので、このような注意がされています。これらの注意は、本当に良いものを見分けて、それを堅く守るためです。

テサロニケ人への手紙第一5章16〜18節

16 いつも喜んでいなさい。

17 絶えず祈りなさい。

18 すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。

(新改訳第三版)

今日、与えられたみことばはとても有名なみことばで、このみことばを愛唱しておられる方も多いかと思います。ですから、今日は特にこのみことばが、神様がキリスト・イエスにあって私たちにも望んでおられることだということを覚えましょう。つまり、自分の肉の力で喜んだり、祈ったり、感謝するのではなく、私たちと共にいて、私たちの前を歩んでくださるイエス様に目を向け、より頼むことです。イエス様がくださった救いの恵みを喜び、イエス様を通して祈り、イエス様がなしてくださる最善の御業を信じて感謝することです。パウロが命じたことは、正直なところ、平和な時でも簡単ではないかもしれません。ましてや、困難な状況では難しいことでしょう。しかし、私たちは一人ではありません。主イエス様がいつも共にいてくださり、喜びを与えてくださり、祈りを助け、すべてを感謝に変えてくださいます。