2025年4月6日「世を救うために来たイエス様」木下淳夫 師

タイトル世を救うために来たイエス様
聖書ヨハネ12:44~50
説教者木下淳夫師

 今日のテーマは、「世を救うために来たイエス様」です。

 イエス様は、ご自身がこの世に来られた目的を宣言されている場面がいくつかあります。その中でも、もっとも重要な目的について、イエス様が語られたみことばをご一緒に学び、永遠のいのちを与えられた恵みを覚えたいと願っています。

ヨハネの福音書12章44~48節

44 また、イエスは大声で言われた。「わたしを信じる者は、わたしではなく、わたしを遣わした方を信じるのです。

45 また、わたしを見る者は、わたしを遣わした方を見るのです。

46 わたしは光として世に来ました。わたしを信じる者が、だれもやみの中にとどまることのないためです。

47 だれかが、わたしの言うことを聞いてそれを守らなくても、わたしはその人をさばきません。わたしは世をさばくために来たのではなく、世を救うために来たからです。

48 わたしを拒み、わたしの言うことを受け入れない者には、その人をさばくものがあります。わたしが話したことばが、終わりの日にその人をさばくのです。

(新改訳第三版)

 イエス様が、この世に人となって来られたのは、父なる神様の御心を、イスラエルの民に伝えるためです。それは、イスラエルの民が、父なる神様を知らなかったからです。確かに、この時代でも、イスラエルの民は、神様を礼拝していました。しかし、彼らは神様から与えられた律法を正しく理解することができず、御心から離れ、自分が罪を犯していることにも気付かずにいました。そして、神の国に入るためにはどうすればいいのか、わからなくなっていました。さらに、ローマによる支配により、神の国に入ることよりも、今、自由な生活を得たいという思いが強くなっていました。このようにイスラエルの民は、霊的に盲目になり、神様を正しく知ることができなくなっていました。

 このような民を、罪の束縛から解放して、永遠の滅びから救うために、イエス様はこの世に遣わされました。イエス様は、イスラエルの民を父なる神様の御許に立ち返らせ、永遠のいのちを与えるために、神様の御心を言葉と行いによって示してくださいました。ですから、イエス様は、「わたしを信じる者は、わたしではなく、わたしを遣わした方を信じるのです。また、わたしを見る者は、わたしを遣わした方を見るのです。」と、宣言しておられます。

 神様から離れて自分中心に生活するなら、さばきを受けることになります。しかし、イエス様はご自身を受け入れずに罪を犯し続ける者に対して、この時点でイエス様が、まことの神様として、さばくことはしないとおっしゃいました。なぜなら、イエス様が人となってこの世に遣わされた目的が、さばきではなく救いのためだからです。さばきは、イエス様が語られたみことばを信じなかった人たちに対して、最後の審判の日にくだされます。これは、当時のイスラエルの民だけでなく、イエス様のみことばを聞くすべての時代の、すべての国の人に向けられた警告です。

ヨハネの福音書12章49~50節

49 わたしは、自分から話したのではありません。わたしを遣わした父ご自身が、わたしが何を言い、何を話すべきかをお命じになりました。

50 わたしは、父の命令が永遠のいのちであることを知っています。それゆえ、わたしが話していることは、父がわたしに言われたとおりを、そのままに話しているのです。」

(新改訳第三版)

 イエス様が語られたことは、すべて父なる神様がお命じになったことであると、イエス様はおっしゃいました。イエス様が、父なる神様のみことばをそのまま語られたのは、神様のみことばこそが永遠のいのちだからです。『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』と、律法に示され、また、イエス様がおっしゃったとおり、神様のみことばは、人を神様の子どもとして生かすものです。つまり、永遠のいのちそのものです。だからこそ、イエス様は父なる神様のみことばをそのまま語られました。

ヨハネの福音書12章47節

わたしは世をさばくために来たのではなく、世を救うために来たからです。

(新改訳第三版)

 私たちは、創り主である神様を知らずに、自分勝手にさまざまな偶像を作って礼拝する国で生活しています。本来なら、そのような創り主に背を向けて的外れな生き方をする者は、さばきを受けます。また、日々の恵みすらなくて当然です。しかし、神様はこのような罪深い者にも、恵みを注いでくださり、神様に立ち返る道を示してくださいます。さまざまな出来事を通して、神様がおられることを示してくださいます。

主なる神様は、聖書を通して、イエス様が私たちを永遠の滅びから救うため、また、この世の暗闇から救うために、父なる神様から遣わされたという真理を教えてくださいました。そして、イエス様が、私たちの受けるべき罪の罰を身代わりとなって十字架で受けてくださったことを示してくださいました。

 イエス様が世を救うために来てくださったことを再確認しましょう。そして、聖書に記されている福音を信じて、みことばに従うことが永遠のいのちを受けることであることを覚えましょう。また、聖書のみことばが永遠のいのちであり、主はそのみことばによって私たちを生かしてくださっていることを覚えて、感謝して歩んでまいりましょう。