2024年5月12日「イエス様がおられる所へ行こう」木下淳夫 師

タイトルイエス様がおられる所へ行こう
聖書ヨハネ7:31~36
説教者木下淳夫師

 今日のテーマは「イエス様がおられる所へ行こう」です。

 私たちは神様に創造された者として、主イエス様のもとに行くことができます。また、神様に与えられた自由意思によって、自分勝手に好きな生き方をすることもできます。しかし、自分勝手な生き方をした先にあるのは永遠の滅びであることを聖書は教えていますので、今日、聖書のみことば、イエス様のみことばを聞いて、皆さん一緒にイエス様がおられる所へ行きたいと願っています。

ヨハネの福音書7章31~36節

31 群衆のうちの多くの者がイエスを信じて言った。「キリストが来られても、この方がしているよりも多くのしるしを行われるだろうか。」

32 パリサイ人は、群衆がイエスについてこのようなことをひそひそと話しているのを耳にした。それで祭司長、パリサイ人たちは、イエスを捕らえようとして、役人たちを遣わした。

33 そこでイエスは言われた。「まだしばらくの間、わたしはあなたがたといっしょにいて、それから、わたしを遣わした方のもとに行きます。

34 あなたがたはわたしを捜すが、見つからないでしょう。また、わたしがいる所に、あなたがたは来ることができません。」

35 そこで、ユダヤ人たちは互いに言った。「私たちには、見つからないという。それならあの人はどこへ行こうとしているのか。まさかギリシヤ人の中に離散している人々のところへ行って、ギリシヤ人を教えるつもりではあるまい。

36 『あなたがたはわたしを捜すが、見つからない』、また『わたしのいる所にあなたがたは来ることができない』とあの人が言ったこのことばは、どういう意味だろうか。」

(新改訳第三版)

仮庵の祭りにイエス様が姿を現し、公然と教え始められました。すると、群衆のうちの多くの人たちは、イエス様を自分の目で見て、信仰を持つようになりました。当時キリストはどこから来るのかわからないと考えられていたので、ナザレ出身ということがわかっているイエス様はキリストではないと、エルサレムの人たちは言っていたのですが、イエス様が示してくださったキリストとしての多くのしるしを見ると、イエス様をキリストであると認める以外に説明がつかないと考えた人たちはイエス様を信じるようになりました。

仮庵の祭りでは、このようにイエス様をキリストと信じる人たち、また、キリストと認めないばかりか、殺そうと考える人たちの二つのグループに大きく分かれていきました。そして、ついに祭司長、パリサイ人たちは、イエス様を捕らえようとして、神殿の警備をしている役人たちを遣わしました。そこでイエス様は、この不信仰な人々に「まだしばらくの間、わたしはあなたがたといっしょにいて、それから、わたしを遣わした方のもとに行きます。あなたがたはわたしを捜すが、見つからないでしょう。また、わたしがいる所に、あなたがたは来ることができません。」とおっしゃいました。

 このイエス様が語られたみことばは、イエス様を神様から遣わされたキリストと信じた人たちにとっては、イエス様がまだしばらくこの世にいてくださるけれども、やがて神様のもとに帰られると理解できます。そして、イエス様がこの世を離れて天に帰られるので、この世の人たちがいくらイエス様を捜しても見つけることができず、また、イエス様がおられる聖なる天に、罪を持った人間は来ることはできないということもわかりました。

ところが、イエス様をキリストと信じない人たち、イエス様を捕らえようとしていた人たちは、イエス様が語られたことを理解できません。彼らはイエス様が天に帰られるということをまったく想像できませんので、この地上のどこかほかのところへ行って隠れようとしていると考えました。彼らが思いついた場所は、ギリシヤ人の地であり、そこに身を隠して自分の教えを異邦人に広げようとしているのではないかと考えました。

イエス様は、不信仰な人たちは、イエス様がおられる所に来ることはできないとおっしゃいました。しかし、信じる人たちは、イエス様がおらえるところ、イエス様をお遣わしになった父なる神様のみもとに来ることができることを約束してくださっています。

ヨハネの福音書14章2~3節

2 わたしの父の家には、住まいがたくさんあります。もしなかったら、あなたがたに言っておいたでしょう。あなたがたのために、わたしは場所を備えに行くのです。

3 わたしが行って、あなたがたに場所を備えたら、また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。わたしのいる所に、あなたがたをもおらせるためです。

(新改訳第三版)

 イエス様が、ご自身をお遣わしになった方のもとにいかれるとおっしゃったのは、イエス様を信じる人たちのために、場所を備えるためです。私たちがいつまでも、まことの神様であるイエス様と一緒にいることができるように、住まいを整え、迎えに来るためにイエス様は天に帰られるとおっしゃいました。

ヨハネの福音書14章3節

「わたしのいる所に、あなたがたをもおらせるためです。」

(新改訳第三版)

イエス様をキリストと信じる人たちと、信じない人たちでは、同じみことばを聞いても、その解釈がまったく異なります。だからこそ、私たちが聖書を読むときには、イエス様がまことの神様であり、私たちの救い主キリストであることを信じて、神様のみことばとして聖書を読むことが大切です。いま、私たちに示された神様のみことばは、イエス様を救い主キリストと信じて、イエス様に従うと信仰をもって決断したみなさんのために、イエス様は天国に住まいを備えてくださり、やがて迎えに来てくださり、一緒に住まわせてくださるということです。当時の常識ではイエス様をキリストと認めることはできませんでしたが、それでも多くの人がイエス様をキリストと信じたことは、とても大きな証言です。私たちも、イエス様こそキリストであると信仰をもって、約束された天の御国を確信して希望をもち、イエス様とともにこの世の旅路を歩ませていただきましょう。