2026年5月3日「与えられた生ける望み」木下淳夫 師

タイトル与えられた生ける望み
聖書1ペテロ1:1~5
説教者木下淳夫師

 今日のテーマは、「与えられた生ける望み」です。

 使徒ペテロは、イエス様から弟子たちのリーダーとしての働きを任されました。福音書に記録されているペテロは、どちらかというと失敗が多い印象を受けますが、イエス様は、そのようなペテロを教会の岩として用いてくださいました。

 そのペテロが書き記した手紙をご一緒に学び、私たちもペテロのように岩のような信仰を持つ信徒にしていただきたいと願っています。

ペテロの手紙第一 1章1~2節

1 イエス・キリストの使徒ペテロから、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している選ばれた人たち、すなわち、

2 父なる神の予知のままに、御霊による聖別によって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人たちへ。恵みと平安が、あなたがたにますます豊かに与えられますように。

(新改訳第三版)

 最初に、この書簡を書いているのが、イエス・キリストの使徒ペテロであると記されています。使徒というのは、権威を与えられて遣わされた人を指す言葉です。聖書の中では、イエス様がお選びになった12人の弟子たち、また、イエス様の復活後に選ばれたパウロを使徒と呼んでいます。

 そして、この手紙のあて先は、ポントス、ガラテヤ、カパドキア、アジア、ビティニアに散って寄留している人たちです。この地方は、ユダヤ人であるペテロからすると、外国に当たります。もともと、ユダヤ人は自分たちだけが神の民で、ユダヤ人だけが終わりの日には約束された神の国に入ることができるのであり、外国人は神様に対して罪を犯しているので、やがて滅ぼされる民族であると考えていました。ところが、イエス様が十字架にかかられる前に教えられたように、外国人も神様に選ばれていて、神様の恵みを受けることを、ペテロは経験しました。ですから、外国に寄留しているユダヤ人や外国人で神様に選ばれた人たちに対して、この手紙を書いて苦難の中でも神様の愛と恵みをいただいて、希望を持つように励ましています。

神様の選びについて、ペテロは私たち人間に命を与えてくださった父なる神様がこの世の初めから一人ひとりのことをご存じであると言っています。そして、神様が目に見えない霊の働きによって、その人たちを滅びの中から取り分け、救い主イエス・キリストに従うように導かれるのだと教えています。また、その神様に選ばれた人たちが、イエス様が十字架で流してくださった血潮によって罪の赦しをいただき、神様の子どもとして生きるように招かれていることを再確認し、困難の中でもともに歩んでくださるイエス・キリストを信じて歩むように励ましています。

ペテロの手紙第一 1章3~5節

3 私たちの主イエス・キリストの父である神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。

4 また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。

5 あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られており、終わりの時に現されるように用意されている救いをいただくのです。

(新改訳第三版)

 私たちの創り主である父なる神様は、すべての人を愛しておられます。ですから、一人として滅びることがないように、すべての人が神様に対して犯している罪の罰を、神の御子であるイエス様に負わせられました。イエス様が十字架で私たちの罪の罰を身代わりになって受けることにより、イエス様を救い主と信じるすべての人に罪の赦しを約束してくださいました。そして、十字架で死なれたイエス様が、三日目によみがえられたことにより、イエス様を信じるすべての人も、イエス様と同じように新しく生まれさせ、神様の子どもにしてくださると約束してくださいました。そして、永遠のいのちをもって神様とともに生きる希望を与えてくださいました。それだけではなく、天国に私たちの住まいも用意してくださり、そこに私たちが受け継ぐ資産も備えてくださっています。

 このように、天国には私たちのために朽ちることも、消えて行くこともない資産が備えられているのですが、この世にはつらいこともたくさんあります。しかし、ペテロは、「あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られている」と宣言しています。だから、永遠に続く天の御国の希望をもって生きるようにと励ましています。

ペテロの手紙第一 1章3節

神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。

(新改訳第三版)

 私たちが生きている世界は、目に見えるものがすべてではありません。目に見えないけれども、私たちに命を与えてくださり、今も生きて私たちを愛しておられる神様がおられます。しかし、多くの人は、神様がおられることを知らず、自分勝手に生きています。神様に背を向け、また、ほかの人たちに対しても自分中心な態度をとることがあります。このような生き方を聖書は罪だといいます。罪の本質は的外れです。本来人間は、神様を愛し、隣人を愛するように造られました。それなのに、神様にも、ほかの人にも背を向けて敵対するような生き方は、本来の人間の生き方ではありません。その罪のために、私たちは多くの苦しみを受けなければならなくなっています。

 しかし、父なる神様は、このような私たちをあわれんで、イエス・キリストを信じる信仰により、まったく新しく生まれさせてくださり、失われることない希望を持たせてくださいました。今日、一人ひとりが神様によって与えられた希望を受け取るため、救い主イエス・キリストが差し伸ばしておられる手を握り、イエス様と歩んでまいりましょう。