2024年3月31日「復活のイエス様との出会い」木下淳夫 師

　今日は、「復活のイエス様との出会い」というテーマで、イエス様の墓へ行った女性の弟子たちが御使い、またイエス様ご自身に伝えられた、復活のイエス様とお会いすることができる約束を覚えて、私たちもよみがえられたイエス様と信仰によってお会いして、喜びと希望をいただきたいと願っています。

　安息日の始まりは、私たちの時間で言えば金曜日の日没から始まり、土曜日の日没で終わります。イエス様の復活は、安息日が終わった日曜日の明け方の出来事でした。イエス様が埋葬された墓にやって来たのは、マグダラのマリヤと、ほかのマリヤであると記されています。ただ、ヨハネの福音書を見ると、マグダラのマリヤだけは別行動をしていたと考えられます。

　日曜日の明け方、彼女たちが墓に着く前に、大きな地震が起こりました。この地震の原因は、主の使いが天から降りて来て、石をわきへ転がして、その上に座ったからだと説明されています。この主の使いの顔はいなずまのように輝き、その衣は雪のように白く、番兵たちは彼らの姿を見て恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになりました。

　彼女たちは、墓の前に置かれ石がわきへ転がされ、墓が開いていたので、中に入りイエス様の遺体がないことに驚きましたが、そこに御使いが座っていて彼女たちに、イエス様がよみがえられたこと、そして、ガリラヤで会うことができることを伝えました。

　彼女たちは、御使いからイエス様がよみがえられたという知らせを聞いて、かなり驚いたことだと思われます。マルコの福音書では、彼女たちは墓から逃げ去ったと書かれています。それほど御使いに出会うということは、恐ろしい出来事です。彼女たちはすっかり気が動転して、何も言うことができないほどでした。しかし、マタイの福音書では、彼女たちが大いに喜んだと記されています。これは、彼女たちは、実際にイエス様の遺体がなくなっていることを自分の目で確かめ、またイエス様が以前ご自身の復活を予告しておられたことを思い出したことが原因でしょう。彼女たちは、イエス様がよみがえられたことを信じて喜び、ほかの弟子たちにこの良い知らせを伝えるために走りました。

　イエス様はペテロたちのもとに向かっていた女性たちに姿を現してくださいました。そして、イエス様は「おはよう」と声をかけられました。イエス様が十字架にかかられる前と変わることなく親しく彼女たちに話しかけられたことによって、彼女たちは目の前にいる人こそ、イエス様であることを確信することができました。また、彼女たちは信仰にってイエス様の復活を信じ、さらに、イエス様がまことの神様であることを信じることができました。ですから、彼女たちはイエス様の御足を抱いて、イエス様を拝みました。

すると、イエス様は御使いと同じように、ガリラヤで復活されたイエス様と会うことができるとおっしゃいました。このことから、弟子たちにとって、イエス様の復活を信じて、イエス様にお会いすることがとても重要なことであることがわかります。この後、使徒たちが復活のイエス様に出会い、信仰が強められたことを、福音書を通して教えられます。また、イエス様を迫害していたパウロも、復活のイエス様に出会い人生がまったく変えられました。イエス様に出会うことは、当時の弟子たちにとって、また、現代の私たちにとっても重要なことだということができます。

　私たちがイエス様を信じるというとき、もっとも大切なことは、イエス様が私たちの罪を背負って十字架で死んでくださったこと、墓に葬られたこと、三日目によみがえられたことを信じるということです。そして、イエス様が今も生きておられ、私たちを愛しておられることを知ることです。そのために、私たちもイエス様にお会いすることが必要です。

教会のメッセージで「神様を信じましょう」と、よく言われます。しかし、日本人が神様を信じると言っても、もともと神々がいると信じている民族ですから、その信仰はとてもあいまいになりがちです。ですから、覚えていただきたいことは、イエス・キリストを通して出なければ、だれも父なる神様のもとに行くことはできないこと、イエス・キリストのほかに救いはないということです。だからこそ、よみがえられたイエス様に出会うことが大切になります。イエス様はご自身の復活を信じる弟子たちに御姿を現してくださいます。私たちも信仰の目を開いていただき、聖書のみことばを通して復活の主イエス様に出会わせていただきましょう。イエス様との出会いによって、救いの確信をいただき失われることがない喜びと希望をもって歩んでいきたいと願います。