タイトル | あなたがたは力を受けます |
聖書 | 使徒の働き2:1~4 |
説教者 | 木下淳夫師 |
今日は、ペンテコステ礼拝です。そして、「あなたがたは力を受けます」というテーマで、五旬節の日、ペンテコステの日に起こった出来事を思い起こし、私たちも主イエス様の証人として遣わされたいと願っています。
使徒の働き 2章1節
1 五旬節の日になって、みなが一つの所に集まっていた。
(新改訳第三版)
五旬節の日、つまり、イエス様が墓からよみがえられた初穂の祭りから、50日目の日曜日の出来事です。復活のイエス様に出会った弟子たちは、一つの所に集まっていました。この場所は、神の家である神殿の敷地内にあるソロモンの回廊だと考えられます。ソロモンの回廊は、野外通路で信徒が集う場所でした。また、ラビたちが説教をするのもこの回廊です。イエス様も宮きよめの祭りがあったとき、ソロモンの回廊を歩いておられたことが、ヨハネの福音書10章23節に記されています。
そう考えると、50日前はユダヤ人を恐れて扉に鍵をかけて隠れていた弟子たちでしたが、復活のイエス様に出会って信仰が回復したことがわかります。そして、そのような弟子たちを、主ご自身がすべてのわざわいから守ってくださっていたこともわかります。
このような弟子たちが、五旬節の日に集まって祈っていたことは、イエス様から聞いた約束の聖霊が与えられることです。
使徒の働き 1章4〜5節
彼らといっしょにいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。
ヨハネは水でバプテスマを授けたが、もう間もなく、あなたがたは聖霊のバプテスマを受けるからです。」
(新改訳第三版)
弟子たちは、イエス様から聞いた父の約束、聖霊のバプテスマを待ち望んでいました。
使徒の働き 2章2〜4節
2 すると突然、天から、激しい風が吹いて来るような響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡った。
3 また、炎のような分かれた舌が現れて、ひとりひとりの上にとどまった。
4 すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。
(新改訳第三版)
弟子たちの祈りは、突然聞かれます。彼らがいた神殿全体に大きな響きが起こりました。その響きは、天から激しい風が吹いて来るような響きです。台風の日に、激しい風の音が聞こえ、家全体が風で揺れることがあります。そのような響きが神殿全体に起こりました。
それだけではありません。そこにいたイエス様の弟子たちに、炎のような分かれた舌が現れて、ひとりひとりの上にとどまりました。
そこにいた人たちは、今までに見たことがない、経験したことがない現象を体験したのですが、彼らは突然現れた不思議な炎に見えるものの正体が舌であると認識しました。はじめは何かわからなかったかもしれませんが、その不思議な炎のようなものがとどまると、弟子たちは他国の言葉で話し出したことから、それがことばなる神様、約束の聖霊様であることを知りました。
使徒の働き 1章8節
しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」
(新改訳第三版)
イエス様は、弟子たちをご自身の証人としてお遣わしになるため、約束の聖霊様をお与えになりました。聖霊に満たされた弟子たちが、他国のことばで話し出したのは、弟子たちがエルサレム、ユダヤにとどまることなく、サマリヤの全土、そして、地の果てと呼ばれるように全世界まで、イエス様の証人として、福音を宣べ伝えるためです。
弟子たちは、自分の思いでは、ユダヤ人だけに、イエス様こそ約束のメシアであることを伝えようと思っていたかもしれません。ところが、主のご計画は彼らの思いをはるかに超えていました。私たちも、イエス様を信じることで約束された聖霊を受けました。自分にできる伝道、自分にできる証について、みなさんもそれぞれ考えることがあると思います。しかし、主のご計画は、みなさんを世の光として、もっと用いたいと願っておられます。
「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。」
私たちも、聖霊様から力をいただき、主の導きに従って、世の光として福音を伝えていきたいと願います。