2020年4月12日「信じられないような真実」木下淳夫 師

タイトル信じられないような真実
聖書 ルカ24:1〜12
説教者木下淳夫師

 

 聖書には、十字架で命を捨てられ、墓に葬られたイエス・キリストがよみがえられた出来事が記されています。今日は、死者がよみがえるという信じられない出来事ではありますが、これこそ私たちの人生を大きく変える「信じられないような真実」であることを覚えて、素直に神様のみことばに耳を傾けたいと願っています。

この信じられないような真実を伝えたのは、イエス・キリストの使徒たちです。彼らは、イエス・キリストが私たちの罪を背負って十字架で死んでくださり、墓に葬られてくださったことにより、私たちが神様に対して犯してきたすべての罪は赦されたのだと宣べ伝えました。そして、使徒たちは、イエス・キリストが、墓からよみがえられたことを大胆に宣べ伝えました。

彼らは、この復活は正しく裁かれる神様が、イエス様には死に当たる罪がないことを示された、それにもかかわらず、人間はこのイエス様を罪人とし、大きな過ちを犯したことを指摘し、自らの罪を悔い改め、イエス・キリストを救い主として信じ、受け入れるように宣べ伝えました。

そして、イエス・キリストを信じる人は、イエス様が死んでよみがえられたように、死んでも生きる、永遠のいのちを持つという、イエス様の約束を伝えました。その教えを信じて、イエス様を受け入れた人が、当時もたくさんいました。そして、現代に至っても全世界で、非常に多くの人がイエス様を信じています。

ルカの福音書 24章1〜12節

1 週の初めの日の明け方早く、彼女たちは準備しておいた香料を持って墓に来た。

2 見ると、石が墓からわきに転がされていた。

3 そこで中に入ると、主イエスのからだは見当たらなかった。

4 そのため途方に暮れていると、見よ、まばゆいばかりの衣を着た人が二人、近くに来た。

5 彼女たちは恐ろしくなって、地面に顔を伏せた。すると、その人たちはこう言った。「あなたがたは、どうして生きている方を死人の中に捜すのですか。

6 ここにはおられません。よみがえられたのです。まだガリラヤにおられたころ、主がお話しになったことを思い出しなさい。

7 人の子は必ず罪人たちの手に引き渡され、十字架につけられ、三日目によみがえると言われたでしょう。」

8 彼女たちはイエスのことばを思い出した。

9 そして墓から戻って、十一人とほかの人たち全員に、これらのことをすべて報告した。

10 それは、マグダラのマリア、ヨハンナ、ヤコブの母マリア、そして彼女たちとともにいた、ほかの女たちであった。彼女たちはこれらのことを使徒たちに話したが、

11 この話はたわごとのように思えたので、使徒たちは彼女たちを信じなかった。

12 しかしペテロは立ち上がり、走って墓に行った。そして、かがんでのぞき込むと、亜麻布だけが見えた。それで、この出来事に驚きながら自分のところに帰った。

(新改訳2017)

 イエス様の墓に行ったのは、「マグダラのマリア、ヨハンナ、ヤコブの母マリア、そして彼女たちとともにいた、ほかの女たち」と10節に書かれています。彼女たちが、墓に着いてみると、墓の入り口に置かれていた大きな石がわきに転がされていて、墓の入り口が開いていました。そこで、彼女たちが墓に入ってみると、イエス様のからだが見当たりませんでした。

 彼女たちは、イエス様のからだが消えてしまったことで途方に暮れていました。すると、まばゆいばかりの衣を着た人が二人、彼女たちの近くにやって来て、彼女たちに、「あなたがたは、どうして生きている方を死人の中に捜すのですか。ここにはおられません。よみがえられたのです。まだガリラヤにおられたころ、主がお話しになったことを思い出しなさい。人の子は必ず罪人たちの手に引き渡され、十字架につけられ、三日目によみがえると言われたでしょう。」と、告げました。そして、イエス様が以前話しておられたことを思い出し、遺体がなくなったのは、イエス様がよみがえられたからだと信じました。

 そして、他の弟子たちにも知らせたのですが、彼らは彼女たちが話した言葉を信じませんでした。ただペテロは、墓へ走って行き、確かにイエス様の遺体がなくなり、遺体をくるんでいた亜麻布だけが置かれていたのを見て驚きました。

 このように、イエス様の弟子たちですら、はじめはイエス様の復活を信じられませんでした。イエス様はあらかじめ弟子たちに「人の子は必ず罪人たちの手に引き渡され、十字架につけられ、三日目によみがえる」と、伝えておられました。弟子たちは、イエス様が十字架につけられることすら信じられませんでしたが、その悲しい予告が現実になり、絶望してしまいました。そして、「三日目によみがえる」という約束を、信じることができませんでした。

 そのような弟子たちが、その後イエス様の復活を大胆に宣べ伝えるようになったのはなぜでしょうか?それは、復活されたイエス様にお会いしたからです。自分たちの目で見たからです。だから、彼らはどのような迫害があっても、真実を曲げることができず、命をかけてイエス・キリストの十字架の死と復活を宣べ伝えました。

 死人がよみがえるということは信じられない出来事です。しかし、イエス様がよみがえられたことは、信じられないような話ですが、まぎれもない真実です。そして、この真実を疑わず、イエス様を心に受け入れるなら、その人は永遠の滅びから救われ、永遠のいのちをもつことができます。気づかないうちに滅びに向かっていた人生から、いのちと祝福の道へと、歩み始めることができます。

ヨハネの福音書 11章25〜26節

25 「わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は死んでも生きるのです。

26 また、生きていてわたしを信じる者はみな、永遠に決して死ぬことがありません。あなたは、このことを信じますか。」

(新改訳2017)

 イエス様は、よみがえりであり、いのちであるお方です。イエス様の十字架の贖いと復活を信じましょう。イエス様を信じるなら、永遠のいのちを持つことができます。イエス様が心にともにいてくださいます。イエス・キリストの復活によって与えられた恵みを感謝し、希望と喜びを持って、先の見えない時代でも、一歩一歩イエス様とともに歩んでまいりましょう。