2026年9月6日「正義を守る教会」木下淳夫 師

タイトル正義を守る教会
聖書黙示録 2:1~7
説教者木下淳夫師

 今日のテーマは、「正義を守る教会」です。

 ヨハネの黙示録では、イエス様が使徒ヨハネを通して、七つの教会へのメッセージを語っておられます。この七つの教会はエペソ、スミルナ、ペルガモ、テアテラ、サルデス、フィラデルフィア、ラオデキアです。これらは、現在のトルコ西部の町です。

なお、ヨハネはエペソの南西にあるエーゲ海に浮かぶパトモス島にいました。ヨハネがパトモス島にいたのは、ローマによる迫害で流刑にされたからです。このように、この黙示録が書かれた紀元90年ごろ、ローマによりエルサレムは陥落し、異邦人の教会もローマによる迫害を受けていました。このような中で、イエス様が信徒たちを励ますために、ヨハネに伝えたメッセージを、私たちも受け取り信仰をしっかりと保ちたいと願っています。

ヨハネの黙示録 2章1~3節

1 エペソにある教会の御使いに書き送れ。『右手に七つの星を握る方、七つの金の燭台の間を歩く方が、こう言われる──。

2 わたしは、あなたの行い、あなたの労苦と忍耐を知っている。また、あなたが悪者たちに我慢がならず、使徒と自称しているが実はそうでない者たちを試して、彼らを偽り者だと見抜いたことも知っている。

3 あなたはよく忍耐して、わたしの名のために耐え忍び、疲れ果てなかった。

(新改訳2017)

 この個所は、エペソ教会へのメッセージです。エペソ教会では、悪者たち、偽使徒たちが入り込み、教会をかき乱そうとしました。これは、パウロがエペソを離れるときに予言したとおりです。しかし、エペソの信徒たちは、このような困難に直面しても忍耐し、その偽りを見抜いてイエス様を信じて従うという信仰を守っていました。彼らは、異教文化の中にあっても、また、ローマによる迫害があっても、さらに教会内で信徒を惑わせようとする人が現れても、真理に堅く立って信仰を失うことがありませんでした。


ヨハネの黙示録 24~7節

4 けれども、あなたには責めるべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。

5 だから、どこから落ちたのか思い起こし、悔い改めて初めの行いをしなさい。そうせず、悔い改めないなら、わたしはあなたのところに行って、あなたの燭台をその場所から取り除く。

6 しかし、あなたにはこのことがある。あなたはニコライ派の人々の行いを憎んでいる。わたしもそれを憎んでいる。 7 耳のある者は、御霊が諸教会に告げることを聞きなさい。勝利を得る者には、わたしはいのちの木から食べることを許す。それは神のパラダイスにある。

(新改訳2017)

 困難な中でも忍耐し、労苦して信仰を守っていたエペソの信徒ですが、彼らは初めの愛から離れてしまったと、イエス様は叱責しておられます。イエス様を信じたとき、信徒はイエス様を第一としていました。しかし、信仰生活を送る中で、さまざまな戦いがあり、正義を守ろうとするあまり、イエス様が第一だったはずが、敵に勝つことが第一になっていました。イエス様は、彼らが正義を守ろうとするあまりイエス様から目を離していることを指摘し、悔い改めて初めの行いをするように命じておられます。

 初めの行いとは、主を愛し、隣人を愛し、互いに愛し合うことです。このような行いを実践するためには、絶対にイエス様から離れてはいけません。愛は私たちに与えられた聖霊によって、私たちの心に注がれているからです。

 それでも、イエス様はエペソの信徒たちがニコライ派の人々を憎んで、彼らの行いに同調していないことをほめておられます。ニコライ派の教えを簡単に説明すると、この世と調和し、この世の文化に深く適応しながらキリスト者であり続けるための便利な神学です。偶像にささげた肉を食べても、不品行を行っても、キリスト者は霊的には汚されないとして、この世と妥協して生きることを教えていました。イエス様は、このような教え、このような生き方を憎んでおられます。

 そして、イエス様は、信徒たちがこの世の信仰の戦いに勝利して、神のパラダイスにあるいのちの木の実を食べるようになることを待ち望んでおられます。

ヨハネの黙示録 2章5節

だから、どこから落ちたのか思い起こし、悔い改めて初めの行いをしなさい。

(新改訳2017)

 今日の個所は、当時のエペソ教会にあてたメッセージでしたが、これは現代の地域教会にも当てはまるメッセージです。特に、現代においては聖書の価値観とは異なった教えが主流であるために、教会もこの世の価値観に同調してしまうことがあるかもしれません。また、教会内にも異端の教えが入り込み、イエス様を信じ従う信仰から信徒を離れさせようとするかもしれません。

 エペソ教会には、パウロが去った後、狂暴な狼が教会の中に入り込んで来て、容赦なく群れを荒らし回ること、また、教会の中からも、いろいろと曲がったことを語って、弟子たちを自分のほうに引き込もうとする者たちが起こってくることが預言されていました。そのような戦いは、私たちにも起こることです。ですから、どのような困難に直面しても忍耐して信仰をしっかりと持ちつづけましょう。そして、エペソ教会が初めの愛から離れてしまったことを覚えて、私たちはイエス様から離れることがないように、いつも十字架の主を仰ぎ、主を愛し、隣人を愛し、兄弟姉妹が互いに愛し合って、正義を守っていきたいと願います。