タイトル | 預言者エレミヤへの希望の光 |
聖書 | エレミヤ33:1~9 |
説教者 | 木下淳夫師 |
預言者エレミヤが活動した時代は、バビロンが攻めて来たため、イスラエルはエジプトに助けを求めようとしていました。しかし、主は悔い改めて主に立ち返り、主に依り頼むようにというメッセージを、エレミヤを通して語られました。ところが、イスラエルの民は、エレミヤが語る主のみことばを信じることなく、エレミヤを迫害しました。そのような困難な世の中でも、エレミヤは自分に与えられる主のみことばを忠実に人々に語り続けました。
今日は、迫害されていた預言者エレミヤ、また、バビロンに滅ぼされ捕囚となるイスラエルに対して与えられた希望の光を学ばさていただき、私たちもコロナ禍にあって困難と不安の中にありますが、主に信頼して希望を持たせていただきたいと願っています。
エレミヤ33章1〜3節
1 エレミヤがまだ監視の庭に閉じ込められていたとき、再びエレミヤに次のような主のことばがあった。
2 「地を造られた主、それを形造って確立された主、その名は主である方がこう仰せられる。
3 わたしを呼べ。そうすれば、わたしは、あなたに答え、あなたの知らない、理解を越えた大いなる事を、あなたに告げよう。
(新改訳第三版)
エレミヤが困難な状況にあったことは、彼が監視の庭に閉じ込められていたことからわかります。しかし、目に見える状況は閉ざされていても、主はエレミヤに希望の光を与えてくださいます。
まず、主がどのようなお方であるのかという宣言が2節にあります。
「地を造られた主、それを形造って確立された主、その名は主である方」
今、エレミヤが、閉じ込めらている庭はもちろん、この世界の全てを創造された方が、エレミヤとともにいて、語りかけておられます。そして、主が語られる最初の約束が、
「わたしを呼べ。そうすれば、わたしは、あなたに答え、あなたの知らない、理解を越えた大いなる事を、あなたに告げよう。」です。
主はエレミヤに、「わたしを呼べ」とおっしゃいました。今、目に見える状況は暗闇ではありますが、主は人間の理解をはるかに超えた大いなることを計画しておられること、この暗闇から救われる光の道があることを示してくださいます。
エレミヤ33章4~7節
4 まことにイスラエルの神、主は、塁と剣で引き倒されるこの町と家々と、ユダの王たちの家々について、こう仰せられる。
5 彼らはカルデヤ人と戦おうとして出て行くが、彼らはわたしの怒りと憤りによって打ち殺されたしかばねをその家々に満たす。それは、彼らのすべての悪のために、わたしがこの町から顔を隠したからだ。
6 見よ。わたしはこの町の傷をいやして直し、彼らをいやして彼らに平安と真実を豊かに示す。
7 わたしはユダとイスラエルの繁栄を元どおりにし、初めのように彼らを建て直す。
(新改訳第三版)
主が与えてくださる約束は、エレミヤだけに語られたものではありません。主は、やがてバビロンによって引き倒されるこの町と家々、ユダの王たちの家々に対しても、厳しいさばきと回復の予言をしておられます。ユダは、バビロンによって滅ぼされました。しかし、本当は彼らの悪のために、主が彼らから御顔を隠し、御怒りと憤りによって、彼らを罰せられたことが示されています。
主はイスラエルから御顔を隠されたのですが、彼らを見捨てにはなりません。主はその後、この町をいやして立て直し、繁栄をもとどおりにし、ユダとイスラエルの民をいやして平安を与えてくださると約束してくださいました。
エレミヤ33章8〜9節
8 わたしは、彼らがわたしに犯したすべての咎から彼らをきよめ、彼らがわたしに犯し、わたしにそむいたすべての咎を赦す。
9 この町は世界の国々の間で、わたしにとって喜びの名となり、栄誉となり栄えとなる。彼らはわたしがこの民に与えるすべての祝福のことを聞き、わたしがこの町に与えるすべての祝福と平安のために、恐れおののこう。」
(新改訳第三版)
さらにイスラエルの民の霊的な回復を約束してくださっています。民が主に対して犯したすべての咎から彼らを赦してきよめてくださると約束してくださいました。そして、世界の国々も、イスラエルが主によって祝福された民であることを知って、主に対して恐れおののくようになるとおっしゃいました。
エレミヤの時代、エレミヤ自身もイスラエルも、バビロンの脅威にさらされて、不安な毎日を過ごしていました。イスラエルの民は自分たちが主に対してそむきの罪を犯していたために、主の御怒りを受けてバビロンによって滅ぼされました。しかし、主はそのようなイスラエルにも回復の道を備えておられ、罪を赦して、祝福してくださり、もとどおりの繁栄を与えてくださいます。
私たちは、イエス様の恵みにより、すべての罪が赦され永遠のいのちをいただき、霊的な回復をしていただきました。もはや、主の御怒りによってさばかれることはありません。たとえ、目に見える状況が厳しくても、主は決して失われることがない希望を私たちに与えてくださいました。ですから、私たちは、ただいやしと回復を求めるだけでなく、主イエス様によってすでに霊的な回復が与えられた者として、イエス様のみことばに耳を傾けましょう。
マタイの福音書28章18〜20節
18 イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。
19 それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、
20 また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」
(新改訳第三版)
2000年前にこの世に来てくださったインマヌエルの主は、いっさいの権威を持っておられ、世の終わりまで私たちとともにいてくださいます。イエス様は私たちが呼び求めるなら、私たちの理解を超えた大いなるご計画を示してくださいます。私たちに与えられた希望の光であるイエス・キリストを宣べ伝え、すべての人が主の祝福と平安を受け取り、主が崇められるように祈ってまいりましょう。