タイトル | すべては新しくされる |
聖書 | 黙示録21:1〜5 |
説教者 | 木下淳夫師 |
今日は、召天者合同記念礼拝です。先にこの世の生涯を全うし天にお召されになった兄弟姉妹を覚えて礼拝を捧げています。私たちが礼拝している神様は、天地創造の最後に人間を創造されました。そして、「人が、ひとりでいるのは良くない。」とおっしゃって、最初の人アダムに助け手としてエバを与えてくださいました。このように、私たち人間は自分一人で生きるようには創られていません。神様は、私たちに命を与え、家族や友人との出会いを与えてくださいました。私たちは、人生において、たくさんの人に助けられています。また、私たちも誰かのために助けとなることができます。そのような交わりの中で、私たちは生きることができます。記念礼拝は、この与えられた交わりを再確認し感謝して、やがて永遠の交わりを与えてくださる神様を崇めています。
ヨハネの黙示録21章1〜5節
1 また私は、新しい天と新しい地とを見た。以前の天と、以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。
2 私はまた、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために飾られた花嫁のように整えられて、神のみもとを出て、天から下って来るのを見た。
3 そのとき私は、御座から出る大きな声がこう言うのを聞いた。「見よ。神の幕屋が人とともにある。神は彼らとともに住み、彼らはその民となる。また、神ご自身が彼らとともにおられて、
4 彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。」
5 すると、御座に着いておられる方が言われた。「見よ。わたしは、すべてを新しくする。」また言われた。「書きしるせ。これらのことばは、信ずべきものであり、真実である。」
(新改訳第三版)
今日覚えていただきたいことは、私たちの地上の人生がいつまでも続くことがないように、この地上もいつまでも存在するものではないということです。いま私たちが暮らしている地球、この天と地も過ぎ去り、新しい天と地が現れます。さらに、新しいエルサレム、聖なる都が天から下って来ます。そして、イエス様を信じて、神様の子どもとされた人たちは、神様の民として、その聖なる都に住みます。そこでは、神様ご自身がともにおられます。神様は、地上の生涯で苦しんみや悲しみから流してきた涙をすっかりぬぐい取ってくださいます。新しい世界では、死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもありません。
ここで、ヨハネは御座におられる主の御声を聞きます。
ヨハネの黙示録21章5節
すると、御座に着いておられる方が言われた。「見よ。わたしは、すべてを新しくする。」また言われた。「書きしるせ。これらのことばは、信ずべきものであり、真実である。」
(新改訳第三版)
主の約束は、すべてを新しくするということです。そして、それは真実です。はじめに私たちが今暮らしているこの世界を創造されたお方は、いつの日か定められたときに、この世界を新しく造り変えてくださいます。なぜなら、この世界は、はじめの人であるアダムが罪を犯したために呪われたからです。その結果、人間は死ぬものとなり、この世にあって私たちは多くの悲しみ、叫び、苦しみを経験しなければならなくなってしまいました。しかし、神様はこのような苦しみの涙を、ご自身が愛する子どもたちに流してほしいとは思っておられません。だからこそ、この古い呪われた天地を過ぎ去らせ、すべてを新しく変えてくださいます。そして、神様ご自身が新しく造られた世界で、私たち人間とともにいてくださり、ご自身が光となって照らし、愛と平和で満たしてくださいます。
この新しい天と地、新しい聖なる都に入り、神の民となるために必要なのが信仰です。イエス様を救い主と信じて従う信仰です。
今日、記念している兄弟姉妹は、その信仰をもってこの地上の生涯を歩み、信仰をもってこの世を旅立たれました。そして、新しい都に住む時を待ち望んでおられることでしょう。新しい都は、一切の苦しみがない世界です。神の民がみな永遠に暮らすことができる平和な世界です。そして、この世で別れることになった家族や友人と再会し、いつまでも一緒に暮らすことができるところです。また、そこには主イエス様が、王の王として共にいてくださいます。
今、この地上で礼拝を捧げている私たちも、いつかはこの世を離れる時が来ます。しかし、すべてを新しくしてくださる神様は、新しい都で愛する人たちと再会させてくださり、いつまでも神様のご愛のうちに置いてくださいます。そのために、私たちも今できる準備をしっかりと整えておきましょう。
新しい天と地が現れる時、すべての古いものは過ぎ去ります。しかし、いつまでも残るものがあります。それは、信仰と希望と愛です。信仰は、イエス様を救い主と信じて、イエス様に従うことです。永遠に生きておられるお方、永遠に私たちを愛し、私たちを守ってくださるお方との関係は永遠に変わりません。イエス様を通して与えられる希望は新しい世界においても変わることがありません。いつまでも、神様のご愛のうちで平安をもって、愛する兄弟姉妹と共に過ごしたいという希望は、失われることがありません。なによりも、神様の愛は永遠に変わることがありません。みなさんが、先にお召されになった兄弟姉妹と同じ信仰を持つなら、すべてが新しくされるとき、先に召された兄弟姉妹と一緒に神様がともにおられる聖なる都で、再会することができます。私たちも、この地上で神様が与えてくださった交わりを思い出して感謝し、やがておとずれる永遠のときを、みんなでそろって神様のご愛のうちで過ごさせていただきたいと心から願っています。