タイトル | 与えられた特権 |
聖書 | ヨハネ1:9〜13 |
説教者 | 木下淳夫師 |
今日は、「与えられた特権」というテーマです。
私たちは、イエス様を信じることによって、たくさんの恵みを体験することができます。祈ることができる恵みがあります。どんなときでも、イエス様が一緒にいてくださるという平安をいただいています。愛される喜びを知っています。そのような恵みの中でも、ヨハネが特権と呼んでいるのが、神様の子どもとされるということです。今日は、私たちがいただいている特権を覚え、さらに神様との交わりを深めていきたいと願っています。
ヨハネの福音書1章9〜11節
12 しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。
13 この人々は、血によってではなく、肉の欲求や人の意欲によってでもなく、ただ、神によって生まれたのである。
(新改訳第三版)
すべての人を照らすまことの光であるイエス様は、ご自分が創造されたこの世に人となって来てくださいました。イエス様がご自身のことを父なる神様に対して「子」であるとおっしゃったことから、イエス様を父なる神様の被造物のように考える人もいます。しかし、ヨハネはことばなるお方、イエス様がはじめにおられたこと、この世にもとからおられたと記しています。そして、この世のすべてのもの、またすべての人は、イエス様によって造られたのに、人々をイエス様のことを知りませんでした。
これは、この福音書が記された時代に限ったことではなく、現代でも多くの人がこの世界は偶然によって生まれ、進化して来たと考えています。また、自分自身も偶然生まれたと思っています。そのため、自分の存在に不安を抱えている人もいます。
イエス様がこの世に来られた時、イエス様はたくさんのしるしによって、ご自身が約束のキリストであること、まことの神様であることを示されました。イエス様は、悪霊を追い出し、あらゆる病を癒し、食べ物を造り出し、風や波といった自然現象を支配されました。また、人間にはできない罪の赦しを宣言し、死人すらよみがえらせました。イエス様がなさったあらゆる奇跡は、ご自身が神の子キリストであることを人々が信じるためになされたことです。
ところが、この世の人々の中でも神様の恵みをいただき、救い主キリストがどのようなお方であるのかを聖書から教えられていたイスラエルの民は、それほどのしるしを見せてもらったにもかかわらず、イエス様をキリストとして、また、神の御子として受け入れませんでした。
ヨハネの福音書1章12〜13節
12 しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。
13 この人々は、血によってではなく、肉の欲求や人の意欲によってでもなく、ただ、神によって生まれたのである。
(新改訳第三版)
イスラエルの民は、民族としてはイエス様を受け入れなかったのですが、個人的にイエス様を神の御子キリストと信じて受け入れた人は大勢いました。イエス様の弟子たちはもちろん、他にも多くの人たちがイエス様を神の御子と信じました。イエス様は、そのようにイエス様を信じた人たちに、神様の子どもとされる特権をお与えになりました。当然、この福音書の著者である使徒ヨハネもイエス様を信じて心に受け入れました。そして、神様の子どもとしていただき、神様の祝福を体験しました。この恵みを体験したからこそ、ヨハネは自分が受けた恵みを特権と表現しました。
神様の子どもは、血のつながりによって生まれるものではありません。人間の子は人間です。人間の血がつながっているなら人間です。しかし、イエス様はご自身がまことの神様であるにもかかわらず肉体を持ってこの世に来てくださったように、イエス様を信じ受け入れた人も、この世に属する肉体を持っているけれども、霊において神様とつながる永遠のいのちを与えてくださいました。永遠の存在である神様と交わりを持つことができる永遠のいのちをいただくことによって、死ぬべきものであった人間も、神様と同じ性質を持った神様の子どもという存在にしていただくことができます。これは、まさに恵みによって与えられた特権です。
ヨハネの福音書1章12節
しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。
(新改訳第三版)
皆さんは、イエス様が自分の罪のために十字架で死んでくださったこと、墓に葬られて三日目によみがえられたことを信じて、イエス様をまことの神様、主キリストとして心に受け入れたことと思います。そのように、イエス様を信仰によって受け入れた人に、イエス様は神様の子どもとされる特権を与えると約束してくださいました。皆さんは、神様の子どもです。自分は何者であるのかわからないという人がいますが、皆さんは信仰によって永遠のいのちをいただいた神様の子どもという身分をいただいています。学生や会社員は、いつかその身分が失われます。しかし、神様の子どもという存在は、永遠に変わることがありません。永遠に神様の愛を受けるものであり、天の御国で住まいを約束されているという特権をいただいているものです。この恵みを忘れることなく、聖書のみことばを通して、神様の子どもとしての生き方、神様に喜ばれる生き方を学び、イエス様に従って歩ませていただきましょう。